とある飛空士への追憶

とある飛空士への追憶 (ガガガ文庫)

とある飛空士への追憶 (ガガガ文庫)

発売後あちこちのブログ、掲示板で絶賛され口コミで大ヒット、上半期最も注目されたライトノベルの一つ…らしい。


俺にこういう話を読ませちゃダメぇぇぇぇっ!!(>_<)
こういうさわやか系バッドエンドというかマルチエンドにおけるハッピーエンド1個手前の準ハッピーエンド的な話は、結論知ってから読み返すとどこでも泣かされそうになる…。

この人にどうしても伝えたい気持ちがある。
胸が押し潰されるようななにか、抑えつけようとしても、こころの奥底からこみあげてくる根源的ななにか。身体のなかを清く激しい風が吹き荒れている。
その風の言葉が、ファナには分かる

相手の瞳の奥に宿る感情が類似していることに、ふたりとも気がついていた。ふたりのこころの最も深いところが、お互いの名を呼びあっていた。

お互いに自分の想いが通じていることに気づいているのに、最後まで好きだと告げることなく、泣きたいのに笑って別れる二人。
二人が想いを育んでゆく過程が素晴らしすぎて、ラストの大空を舞台にした美しい別れに涙がにじむ。
身分違いだろうと、戦争がどうなろうと、彼女が望んでたんだから、さらって逃げてやれば良かったじゃん(/_;)
シャルルの甲斐性なしめ!ウァーン・゚・(ノД`)
こういう初恋の淡い思い出みたいな物語なんて大嫌いです。
心が痛くて仕方がない…。
このやり切れない気持ちを持て余す。
切なさMAXの物語です。


逃げてばかりだけど、空戦の描写も凄くて、エースコンバットやってるような気分。
しっかりと空を感じさせてくれました。