パイレーツ・オブ・カリビアン2デッドマンズ・チェスト

どう見ても前編です本当にありがとうございました
風呂敷広げまくり伏線伏線張りまくりだが何一つ片付けずに次回に続く、で終わるかなりあざとい終わり。
デスノートみたいにきちんと前編と銘打ったほうが良かったと思うなぁ…。
俺は2・3同時撮影で、来年5月にパイレーツ・オブ・カリビアン3アット・ワールズ・エンドが公開されるの知ってたけど、それでも2は2できちんと完結すると直前まで思ってたし(行く前に見たeiga.comの記事で完結してないって気付いたが)、何も知らずに観る人はあの終わりじゃ怒ると思うんだけど…。


今回の流れを完結に表すなら、
「笑い」→「ヌル・グチャ・ネチャ」→「笑い」→「ヌル・グチャ・ネチャ」


一言でまとめると、
残念ながら前作を9点として今回は7点のデキ。
笑いとアクションは申し分ないんだが、いかんせん何もかも未完なのは消化不良。マトリックスは2の最後でも感動したし、何かしらのオチが欲しかった。



海賊の陽気な精神をカッコよさではなく笑いを取る方面で描いてしまっていたのが良くないと思った。1作目の「雰囲気」が好きだった俺にはちょっと厳しいなこれは。
あとビジュアルがキモくてグロイ。笑いとヌルヌルネチャネチャが交互に来るので演出が迷走しているように見えた。美術もまた1作目のポスターにあるような黒と赤とオレンジ(あと海の蒼さ)の色彩から一転、暗くて群青で生っぽい緑でなんか汚い…。


ジャック・スパロウは走り方といいキャラといい相変わらず味があって面白い(笑)
ウィル・ターナーは決断力と行動力があってマジメバカなとこは海賊っぽくないが子供っぽくそれはイマイチだがまぁよし。
エリザベスが問題。男装してボーイッシュなときは凄くいいんだが、周りが海賊ばかりな中で一人だけ女らしい女のキャラなのは浮いてるようにしか見えない。そのキャラを見込んで女の武器でジャックを騙してウィルの不審を買う脚本にした脚本家はキャラの性格がよく分かっている。が、万人向けに大量動員を見込むディズニー映画に恋愛のゴタゴタを大きく持ち込んでる時点で海賊映画として間違ってるんじゃないかなぁ。


あとやっぱり何一つ片付けずに「続く!」にしてしまったことで、1作目の観終わった瞬間の大満足感が全く得られなかったことが不満だった。心臓打たれて死んだ人が最後にかっこいいセリフ残しても消化不良感が増えるだけですから…。


登場人物増えすぎで何もかもとりあえず次回「アット・ワールズ・エンド」次第。
3作目観てから2作目のDVD買うか決めよう。
音楽は前作に続いて良かった。
メインテーマはやっぱり心躍る。他にもいい曲ありました。


評価.7