オーフェン読み直し

かなりの場所を占有している小説「魔術師オーフェン」シリーズ、実は最終巻まで読書が到達していなかったりする(といっても完結巻が出たのは平成15年なのでそんな前ではないが…)ので、いい加減なんとかしようと思いました、と。
1994年に始まったこの秋田禎信オーフェンシリーズは、本編20巻、無謀編13巻、まわり道2巻の合計35冊に及ぶ大長編人気作として10年も続いたわけで。こりゃ凄いことです。1万ページ以上あるし。
で、エンサイクロペディアまで持ち出してきて1巻からあとがきとあらすじだけ読んで無謀編も適当に6時間くらいかけて全巻目を通して内容と登場人物を把握した。
上に挙げた13巻からはやや速読法で細かく文章表現に気を配ってないながらもちゃんと読んでます。確か11と12は面白くなかった気がしたので…。
一般的に前半10巻の西部編よりも面白くないと言われている後半10巻の東部編、俺も面白くなかったから読み止めてたんだろうけど、でも俺は西部編後半のキムラック編がとても苦痛だった人なので、東部編の13巻からは結構面白いと思っていました…じゃあなんで読み進んでなかったんだろうね?(^^;


読み返すと特に街の名前は全然覚えていないことに気付く。
無謀編はキャラ名も印象もだいぶ覚えてるけど最後どうなってたか忘れてた。そいや突然みんないなくなってたし書き下ろしは娘なんて出てきてましたね…唐突に。
無謀編はプレ編の魅力がだんだん落ちてきていたことが強く印象に残ってる、最初の頃のハーティアとアザリーとティッシのドタバタのほうが面白かったなと。
んで本編。13〜15巻で話は一応一区切りかな。ドッペル・イクスの襲撃についてどーのこーのな話。言い換えるとコルゴン編。
コルゴンの魔術発動の言葉がオーフェンと同じってことについては言及なしっすか…。コルゴンとオーフェンとティッシのつながりに昔の匂いを感じさせるのはいいなぁと思った。
あと14巻のプロローグの文章表現はかなり秀逸。


読み直すと気付くのは文体がライトノベルとしてとても古臭い点。
今のラノベは一人称が多く、主人公やもしくは登場キャラの心情について描写する表現が多いけど、オーフェンの場合ほぼ状況描写しかなく、心情はセリフでの表現に留まっている。
いや、まぁ最近読んでないだけでアクション小説はこういうもんなのかもしれんが。
古き良き富士見ファンタジア文庫って感じ。
1巻の表紙の絵とか、こういう塗り方がいかにも90年代だな。