ROOM NO.1301 短編集1

ROOM NO.1301 しょーとすとーりーず・わん (富士見ミステリー文庫)

ROOM NO.1301 しょーとすとーりーず・わん (富士見ミステリー文庫)

相変わらずアレな表紙で買いづらいシリーズ最新作(苦笑)
だが中身はラブコメではなく割とモラトリアムな話。
青年心理の機微をズバリと付く描写と、捻りの効いた文章表現がお見事な本シリーズ。
今回は一応短編集となっているが、時間軸的には前作5巻の後で普通に続きものとして読めた。
主人公の健一がほとんど出てこない話があるのでまぁ外伝といえば外伝だけど。
健一が出てこないとモラトリアム的な表現が減るし、普通の小説になっちゃうのでやや面白みに欠けたかなぁ。
やっぱり冴子と健一のやりとりがないと。綾とか千夜子の出番は無くてもいいけど冴子の出番はもっと欲しいぞ。
八雲の出番が多く新たな一面が出てくるのは良かった。
それにしてもこのシリーズは読んでて家庭的な温かい雰囲気を感じる心地良さがとても良い。
13階の住人万歳。でもいつかは別れが待っているようなので単純に喜べないんだけど。
今後も期待。
評価7.