戦場のヴァルキュリア クリア

戦場のヴァルキュリア(通常版) - PS3

≪僕は、君を守る。かけがえのない君を……。≫
プレイ時間30時間（数々のやり直しセーブ＆ロード含まず）
プレイ時間そのものは長いんだけど、全18章というストーリー尺はどうも短いように感じた。
ウェルキンとアリシアの二人が結ばれてゆく過程は丁寧に描かれているんだけど、それ以外の脇役キャラの陰が薄い。
声優がやたら豪華（ルルーシュ、スネーク、能登かわいいよ能登などなど）なだけに惜しい。
アリシアの中の人が井上麻里奈だったのはグッジョブと賞賛しますが。


面白いんだけど、オーダー（特殊技みたいなもの）が強力すぎて、一人に複数のオーダーを重ねがけして単機で敵中突破すればなんとかなってしまうというバランスはいかがなのものか。
重ねがけはできないようにすべきだったのでは。最奥の陣地を取ればOKなミッションが多いので、オーダーが揃う後半はドーピングしまくったアリシアを一人走らせて、敵陣内にいるやつだけ片付ければ１・２ターンでクリアできるところばかり。
「全力防御＆警戒進軍」の鉄壁コンビに、連続移動＆回避不可攻撃＆自然回復を促す潜在能力覚醒をかけたアリシアはまさにヴァルキュリアの如き強さ。
BRiTZはまだまだ改良の余地あり。でもいいぞ、もっとやれ。


グラフィックはあえて水彩画の必要性を感じなかった。
というか大神の奇抜さと比べると驚きがない。
ただラストの炎と飛行機のあたりは超美麗。


世界観。結局小国ガリアはこの後どうするのか。
連邦にも睨まれ、帝国とは戦い、確実に生き残れない雰囲気なんだけど、帝国を追い出したら万歳という脚本はギリギリ。
敵幹部をろくに掘り下げずあっさり殺したり。
ストーリー短いよなぁやっぱり。
ヴァルキュリアの強さもほとんど語られてないし。


なんとも惜しい作品。
サクラ大戦スタッフならもっと上のものができてもおかしくなかったはず。
アクション性が欲しいなら普通にシャイニングフォースネオとかイクサみたいなRPGのほうが面白かったというのが本音。
PS3はまだまだ創世記ということで長い目でこれからに応用されることを期待するのかね。