別冊図書館戦争 1

別冊 図書館戦争〈1〉

別冊 図書館戦争〈1〉

≪よく頑張った。今の優先順位はお前だ。もう泣いていい≫
恋愛初心者が初めての夜に辿り着くまでのドタバタラブコメディ。


あれ?このシリーズってそんな空気でしたっけ?(笑)
というわけで、アニメ化記念のスピンアウト本。
内容は、図書館革命で最後に一緒になった二人が、そこにいたるまでのニヤニヤ話を、図書館で起こる比較的小さな事件と絡めて語られるもの。
恋愛を結構現実的な視点で話すので、これまでの緊迫感あふれるサスペンスアクションの中で息抜きに語られるベタ甘ラブを想像するとやや違和感か?
でも俺はどっちかというと、小牧がサラリと毬江ちゃんとのそっち方面のプライベートを語ったことのほうが驚きましたが。


とまぁ話は完全にラブ路線なものの、日本人の(日本人に限らず)公共スペースにおける危険意識の欠如、基準を作っての画一的な取締りの限界点など、社会の問題についてもやはりうまく絡めています。
作者的には大人の事情で書かされた的な本作ですが、相変わらず生き生きとした堂上班たちにまた会えたことは一読者として嬉しかった。


次回はメイン二人以外の話とのこと。
みんなの関係が落ち着く中、気になるのはやはり手塚と柴崎。
クールになりきれない柴崎を、不器用ながらもサポートする手塚。
この空気感がとても心地良い。
願わくば、二人にも幸せを。