明日の夜明け

明日の夜明け (角川スニーカー文庫)

明日の夜明け (角川スニーカー文庫)

〝この悪夢は…あの娘を殺してしまったせい!?〟
第6回角川スニーカー大賞優秀賞受賞作。
多分発売日に買って、読みたいと思いつつ5年くらい放置していました(^^;

朝になれば、夜明けさえくれば、
この悪夢はきっと終わる…

このカラーイラストが文字とともに緊張感を生み出していい感じ。
中身はスニーカー大賞では珍しい?ミステリー&ホラー作品。
学校から出られなくなった数人の男女。
発見される死体。自分たちも次々殺されていく…。
そして、いつの間にか消えている遺体。


次々にパニック要素が襲ってきて、終始緊張感に包まれる。
悪くいえば緩急に乏しいともいえるけど、今回の場合は結構いい方に働いてます。
文章力もデビュー作にしてはそこそこ高く、状況描写はやや弱いがテンポはなかなか良くて読みやすい。
メインキャラ全員が主役…というべきか、明確にこの人がヒロイン!とは断定できなくて、みんな平等に出番があるのは良くも悪くもあるかな。


大賞には届かないけど、優秀賞としては申し分ない作品。
ただこの作家、著作がこれ1冊だけなんだよね…。