貴子潤一郎は期待大

眠り姫 (富士見ファンタジア文庫)

眠り姫 (富士見ファンタジア文庫)

貴子潤一郎のデビュー2作目の「眠り姫」を読んだ。
今作は2作目にしていきなり短編集ときた。
正直新作長編を待ってたんだけどね。まぁいいけど。
というか、前作ではものすごく感動したというのに、しばらく本を出していなかったため2作目が発売されたのに長い間気づかなかった俺…。
2ちゃんねるラノベ大賞の受賞作一覧を見て初めて出版されてる事に気づきましたよorz
で、感想ですが、正直雑誌に載った前半の短編4作はイマイチ…。
読んでて何でラノベ大賞が受賞できたのか謎でした(^^;
文章は結構うまいんだけど、ストーリーがおもしろくない…捻りもどんでん返しも何もないし。
表題作であり表紙イラストにもなってる眠り姫が一番おもしろくなかった(^^;
そして未発表の後半3作「探偵真木」Part1〜3はとても面白かった!
これはぜひ1冊丸ごとで読みたかったなぁ。
ところでPart1と2はビートルズの曲名のサブタイトルが付いていて、3のみB'zの「孤独のRunaway」になっているのだけれど、タイトルは当初B'zのBはBeatlesですから!という小ネタがPart3に入っていてつながってるはずだったらしい。
曖昧な記憶の裏を取るために熱狂的なファンの知人に確認したら、「今はラルクなのでわかりませ〜ん」と驚愕の返答をされたのでボツにしたんだとか(笑)


そうそう、3編目の「さよなら、アーカイブ」は、主人公が自分で考えた架空の本をネタに読書感想文を書いてしまうことから端を発する話なんだけど、ぶっちゃけやったら面白そうだなぁって現役小中学生時代に考えたことがある(笑)
でも俺は小学生の頃からすでに本の虫の予兆が垣間見えていて、読書感想文は一番楽しい夏課題だったので普通に読みたかった本読んでパパッと書いちゃってたんだけど。でも実際あれって発表済みの本じゃないことがバレたら問題になるんかね?未発表の書籍でも書籍だと思うんだけど。まぁ完全脳内補完でどこにも一文字も存在しない本はどうしようもないけど、それはそれで凄いと思うなぁ(笑)
でもこの本、今頃楽天ブックスで買ったのに初版だったんだけど…もしや売れてないのか…?(^^;次回作…出るよね? (((( ;゜Д゜)))ガクガクブルブル


12月のベロニカ (富士見ファンタジア文庫)

12月のベロニカ (富士見ファンタジア文庫)

デビュー作にして8年ぶりの富士見ファンタジア大賞「大賞」受賞の前作12月のベロニカなんて、8年ぶりの大賞にふさわしいと思うくらい面白い!と思ったんだけどなぁ。
あれは両手離しでオススメできる本だと思う。
初めてラノベを読む人なんか特にいいと思う。
最近は設定の力強さとインパクトで勝負するラブコメが多発してるけど、あの王道にして鮮やかに捻ったストーリーは本当に良い。


追記
はてな貴子潤一郎の本をクリックすると、他のオススメに「日日日」さんの本が出てくる(ちなみに「あきら」と読む)
そこを見て気になってたのに現在の刊行作2作とも買ってないことに気づいた。
しまったー、去年新人賞を受賞しまくったスーパールーキーで騒がれてたのに、発売日を忘れていたとは…。そのうち買うってことでここに記録しておく。